配達中に、オートロックの駐車場に閉じ込められた話

配達

先日、配達中に最大のミスをしてしまいました。

フードデリバリーを5年以上していますが、1番の失敗と言ってもいいと思います。

 

お客さんのマンションに、配達した後、階段で1階の玄関に降りようとしたところ、間違えて、地下の駐車場で降りてしまって、オートロックでドアが閉まってしまい、閉じ込められてしまいました。

他のドアも3つくらいあったのですが、全て閉まっていて、駐車場から地上へ車が出る出口は、鉄の格子状のシャッターが閉まっていて、外は見えるのですが、出られません。

すぐに他の住人の方が来るかなと待ったのですが、5分くらい経って、人が来る気配がまったくなかったので、本格的に焦り出しました。

配達が完了しているため、お客さんとも連絡が取れません。

ヤバい、詰んだ。。。

と一瞬思いましたが、どこかで、誰かが駐車場を利用しに来るだろうと、その時点では思っていました。

もう一度、駐車場にある全てのドアを、確認しましたが、やはり開きません。

この時点で10分くらい経過してしまいました。

 

そこからまた10分くらい、誰かが来るのを待ちましたが、誰も来ません。

 

いよいよ待っていられなくなって、管理会社に連絡しようと思い、電話番号を探しました。

駐車場の横の張り紙に、記載してあったため、電話してみました。

状況を説明したところ、鍵を開けに現場に行くことになるので、手数料が12000円かかるとのことでした。

高ぇ、ふざけんな

心の中で、叫びました。

しかし、自分のミスなので、やるせなさと自分への怒りが湧いてきました。

 

こういうのって、リモートとかで簡単に開けてもらえるのかと思っていました。

住人の人が、閉じ込められたらどうなるのでしょう?

セキュリティは、しっかりしていますが、メチャクチャ不便です。

しかも、なぜか管理人の人もいないタイプのマンションでした。

夕方までなら、駆けつけてくれるとのことで、とりあえず人が来るのを待ちますと伝えて、電話を切り、ひたすら待ちました。

 

待っている間に、車が出入りする地上への出口のシャッターが開かないか試してみることにしました。

センサー式っぽかったので、体で反応しないか、何度も往復したり、両手を広げて車っぽく体の面積を広げてセンサーが感知してくれるのを試しましたが、まったく反応せず。

途中に、セコムのシールを見つけて、あれ、俺すごい不審者っぽいなぁと焦りました。笑

 

バイクの駐禁も気になりだし始めました。

1番最悪なパターンは、バイクの駐禁を取られて、管理会社にお金を払って来てもらうことです。

22000円くらい無駄になってしまいます。

しかし、バイクは、シャッターの隙間から見えていたので、もし駐禁を切られそうになったら、閉じ込められていることを説明して、許してもらおうと思っていました。

 

一旦冷静になり、アプリから、お客さんになんとか連絡する方法がないか、あれこれいじって見ました。

しかし、連絡できる仕様になっていませんでした。(後からネットをみたら、配達後お客さんと連絡を取ることは、規約違反になるっぽいです。)

チャットもなぜか”利用できません”と表示されていました。

 

そんなこんなで、1時間が経ってしまいました。

あれ、これずっと人来ないんじゃないか。。。

頭の中によぎり、また急激に焦ってきました。

 

監視カメラに、閉じ込められたジェスチャーをしてみましたが、当然、なんの反応もありません。

ドア開かないか確かめ、駐車場のセンサーの反応で開かないか確かめ、アプリからお客さんに連絡する方法を調べてみる、という一連の行動を何回も繰り返しましたが、何も状況は打破できませんでした。

 

気がつけば、1時間半が経過していました。

それでも誰も来る気配がありません。

ふと、駐禁が気になり出し、車の出入り口の、シャッターの隙間から、バイクを見に行きました。

すると、シャッターのすぐ近くで、子供と話している、主婦の方と見られる方がいました。

おそらく住人の方っぽいと思い、一か八か、しゃべりかけてみました。

すみません。住人の方ですか?こちらのマンションに配達に来て、帰りに間違えて駐車場に出てしまって、閉じ込められています。

と伝えましたが、どうやら、中国の方のようでした。

英語でしゃべって、来たので、どうしようと思いましたが、なんとか伝えようとしました。

マイデリバリードライバー、キーロック、ヘルプミー

まったく英語ができないので、なんとか知ってる単語をジェスチャー混じりに言いました。

なんとか通じたのか、鍵を取り出し、シャッターの隙間から、渡してくれました。

やはり住人の方でした。

 

急いで地上へ出て、鍵を返し、何度もお礼を言いました。

本当に優しい方でした。

笑ってくれていたので、状況もわかってもらえていたと思います。

泣きそうになるのをこらえ、去り際に何度も頭を下げました。

その方と子供さんは、バイバイと手を振ってくれました。

本当にありがたくて、申し訳なくて、自分が情けなくて、泣く一歩手前でしたが、なんとかこらえて、マンションを立ち去りました。

 

幸い駐禁は取られていませんでした。

笑ってもらえたことで、本当に救われました。

もう2度と、こんなミスはしないと心に誓ったのと、誰か困っている人がいたら、なんとか、助けられる人になりたいと思いました。

 

しかし、鍵開けるのに12000円!?高ぇ!!

しゃーないけど。。。

するめ

都内在住のアラフォー配達員。転職を5回経験しました。圧倒的に組織に馴染めないと分かって、フードデリバリーに辿り着く。2020年6月頃に書籍「お金の大学」を読んで資産形成を意識するようになりました。フードデリバリーをしながら、セミリタイアを目指します。2024年12月フードデリバリーのみで資産1000万円達成しました。

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